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ポール・マッカートニー Paul McCartney ビートルズ The Beatles 最新ニュース powered by Jash

ポール・マッカートニー、ビートルズに関する最新ニュースブログ。twitterのニュース配信ログとなっています。また、過去のニュース(2006〜2009年2月まで)を掲載しています。powered by Jash's Homepage → http://jash.hacca.jp
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ポール・マッカートニー『メモリー・オールモスト・フル』レビュー
6月6日に発売予定のポール・マッカートニーのニュー・アルバム『Memory Almost Full』、全曲試聴したレビューを掲載する。


1.Dance Tonight
http://www.concordmusicgroup.com/audio/asx/PaulMcCartney-DanceTonight.asx
アメリカ以外のヨーロッパ、日本等でのファースト・シングル。
ポールが弾くマンドリンを基調としたシンプルなポップソング。使われているコードも基本は4つで、メロディーも覚えやすい。
リズムはバスドラムを主体とした単純なもの。
曲の展開はビートルズ「Love Me Do」、ウィングス「Mull Of Kintyre」に似ていて、シンプルである。曲調はウィングスの「Mary Had A Little Lamb」や、ジョージ・ハリスンの「Any Road」に似ている。感想のポールの口笛が牧歌的な雰囲気を醸し出している。
音源から判断すると、ほとんどの演奏はポール本人によるもの。
プロモーションビデオは、ビョークの作品などで知られるミシェル・ゴンドリーが監督、ハリウッド女優のナタリー・ポートマンが出演している。ポールのそっくりさんで有名なナタリー・ポートマン、マッケンジー・クルック、ニール・テューダーが出演している模様。
日本では、アルバム発売に先駆けて、5月10日から30秒ほどの着うたがユニバーサル・ミュージックの携帯専用サイトからダウンロードできる。料金は100円。

2.Ever Present Past
http://www.concordmusicgroup.com/audio/asx/PaulMcCartney-EverPresentPast.asx アメリカでのファースト・シングル。CD形態ではなく、iTunesでのダウンロードで販売される模様。
世界で初めてラジオ放送解禁された曲で、4月下旬から世界各地のラジオで放送されている。
エレクトリック・ギターを主体とした曲構成に、ポップなエッセンスが織り込まれている。メロディーもシンプル。ボーカルはダブル・トラックで録音されている。韻律を考慮した歌詞が心地よく、印象に残る。
この曲も音源から判断すると、ほとんどの演奏はポール本人によるもの。

3.See Your Sunshine
この曲のキーとなっているバース部分のコーラスから始まる。このコーラスが印象的なポップ・ソング。
途中で曲調が変わるのは、前作『Chaos And Creation In The Backyard』の雰囲気を踏襲しているようだ。ポールのボーカルは多少エフェクト処理されているが、それが曲にマッチしている。ポールが演奏する特徴的なベース・フレーズが印象的。
エンディングはアカペラで終わる。

4.Only Mama Knows
「Meye Sight」で、ハイテンションでエア・ドラムを披露するポールの映像ともに、音源の一部が公開されている。弦楽による演奏から始まるため、クラシカルな曲調かと思いきや、印象的なギターフレーズでガラッと変わり、それからハードロックのアプローチに近い、ストレートなロックが始まる。曲展開は、ピンク・フロイドなどのプログレ風。
ウィングス時代を彷彿とさせるパワーに溢れた曲で、ポールのシャウトが炸裂。ここ数年で一番元気なボーカルだと思われる。ボーカルのパワーは『Run Devil Run』に近い。ウィングス時代の「Getting Closer」「Girls' School」「Soily」を思い出させる。
演奏はポールのツアー・バンドと行った可能性が高い。
http://www.meyesight.com/

5.You Tell Me
物悲しい雰囲気のマイナー・バラード。雰囲気的にはウィングスの「Winter Rose」に近い。
感傷的なポールのボーカルが、曲調に合っている。また、ポール自身による多重コーラスが、物悲しい曲調により一層味付けをしている。「泣き」のツイン・リード・ギターはポールの演奏っぽい。
コーラスとリード・ボーカルのメロディーがシンクロするのは「Figure Of Eight」に近い。
恐らくポール1人による演奏だが、多少オーケストレーションが施されている。

6.Mr. Bellamy
ピアノのリフを主体とした曲調で始まるが、セクションごとに曲調が変化し、ポールの超低音ボーカルが来た後に、10ccっぽいコーラスを主体としてセクションがあり、そのあとに再びピアノのリフを主体としたセクションに戻る。
予想が付かない曲展開は、前作『Chaos And Creation In The Backyard』と前々作『Driving Rain』の雰囲気を持っている。
この曲も「Meye Sight」で、映像とともに曲の一部が公開されている。エンディングはジャズっぽい。
ドラムの演奏がポールっぽいことから、この曲もオーケストラを除き、ポールが1人で演奏を担当している可能性が高い。

7.Gratitude
曲タイトルを連呼するコーラスから始まるピアノを主体とした曲。コーラスが多用されているので曲の仕上がりはゴスペルっぽい。
3拍子の曲で、シャウトが炸裂するポールのボーカルは、ビートルズ時代の「Oh! Darling」に近接する出来。この曲でも大胆なオーケストレーションが施されている。
この曲もオーケストラを除き、ポールが1人で演奏を担当している可能性が高い。

8.Vintage Clothes
この8トラック目から最後の「Nod Your Head」までがメドレー形式。ツアー・バンドのエイブ・ラボリエルJrが演奏するスウィングっぽいリズムのドラムに乗って、何重にも重なるコーラスがビーチ・ボーイズっぽい。
軽快で明るいポップ・ソング。この曲もピアノ主体の曲である。間奏の口笛が牧歌的な雰囲気。
コンピューターやキーボードによる演奏があるので、『Driving Rain』に収録されているような感じ。
演奏はポールのツアーのバンド・メンバーによるものか?

9.That Was Me
久々に登場したバリバリのロックンロール。ギターのリフがロックンロールそのもの。前作『Chaos And Creation In The Backyard』の時期に発表された曲「Summer of 59」を焼き直した曲かもしれない。
メロディーに変化がなく言葉を多用している歌詞は、少しだけラップっぽい。後半は高音シャウトで、1オクターブ高いボーカルを聴かせる。アルバム最後の「Nod Your Head」と同じスタイルの歌い方である。
ドラムがポールっぽいことから、この曲の演奏もポール1人によるものか?

10.Feet In The Clouds
前作『Chaos And Creation In The Backyard』の「Friends To Go」に近いアレンジだが、ウィングスの『Red Rose Speedway』に収録されているような曲の雰囲気である。
ポールの甘いボーカルが堪能できる曲の1つ。歌詞の「very very very very very very」が印象的。サビのメロディーが印象的であるが、曲の序盤がメイジャー調であるのに、サビに来るとマイナー調に変化する。
アレンジが凝っていて、曲の後半はエフェクト処理されたボーカル・コーラスが入り乱れ、バックはストリングスのみの演奏になる箇所がある。
この曲もドラムがポールっぽいことから、ストリングスとキーボードを除き、ポール1人による演奏である可能性が高い。

11.House of Wax
ピアノの演奏の被せられるポールのハイトーンなボーカルから始まる壮大な曲。途中で曲の展開が変わるところは「The Back Seat Of My Car」を思い出させる。
ピアノ、ストリングスを主体とした曲のアレンジも素晴らしいが、それ以上に、ポールのハイトーンでエモーショナルが素晴らしく、60歳を過ぎた人間のボーカルとは思われない。何十歳も若返ったような感じである。
ツアーのバンドのラスティー・アンダーソンによると思われるリード・ギターも曲の雰囲気を盛り上げ、素晴らしい出来となっている。

12.The End Of The End
ポールの得意分野とするバラード。メロディー展開の出来が素晴らしく、印象に残るものである。
曲前半はピアノ、オーケストラのみによる演奏である。ポールはアルバム終盤にバラード曲を配置する傾向があるが、今回も同様のコンセプト。しかし、従前の曲、例えば、アルバム『Venus And Mars』の「Treat Her Gently / Lonely Old People」、アルバム『Pipes Of Peace』の「Through Our Love」、アルバム『Flaming Pie』の「Beautiful Night」、前作『Chaos And Creation In The Backyard』の「Any Way」を上回る出来。
「最後の最後、これは、よりよい場所への旅の出発点である。よりよい場所へ、それは特別なものであろう。泣く理由などない。悲しむ必要もない」と歌った歌詞は、ポールのキャリアを締めくくる曲として書かれたと解釈しても仕方ない。
この曲で、アルバム後半の15分ものメドレーが締めくくられる。

13.Nod Your Head
ポールは壮大なバラードでアルバムを締めくくるのを避ける傾向があり、アルバムの最後にロックンロール曲を配置した。
前作『Chaos And Creation In The Backyard』の隠れトラック「I've Only Got Two Hands」と同じパターン。
2005年7月にアビーロード・スタジオで収録された番組『Chaos And Creation At Abbey Road』のジャム・セッション曲に酷似している。
「Meye Sight」にこの曲のクリップが追加されている。MPLのスタッフ(?)と共に曲に合わせて首を振るポールの映像が見られる。
この曲もポールによる演奏っぽい。
http://www.meyesight.com/


アルバム全体を通して。
ニューアルバム発売が発表されたのは3月中旬のこと。ここ1、2年のポールは、ヘザー・ミルズとの離婚騒動がイギリスを中心としたマスコミに騒がれ、曲をレコーディングしているという情報が少なかったため、今回のニューアルバムは、ここ数年で録音して、アルバムから収録漏れとなった曲の寄せ集めという噂が流れた。
ところがアルバム全体を聴いて、このアルバムは曲の寄せ集めではなく、前作を上回る出来であることが確信できる。
プロデューサーによる過度のアレンジはなく、本来のポールっぽいアレンジが施され、シンプルな曲もありつつ、曲展開が複雑で、次の曲の流れが読めないという曲も多い。また、前作『Chaos And Creation In The Backyard』では少なかった、ポールのシャウトが堪能できるロック曲も多く、壮大なバラードも収録されている。
ビートルズやウィングス時代のような、後生まで引き継がれるような曲はないかもしれないし、若年層受けのコンテンポラリーな曲調ではないことから、大ヒット曲となるような曲はないかもしれない。
しかし、このアルバムはポールのキャリアの中でも、最高の出来となるアルバムになることは間違いないと思った。
64歳にもなって、今回のアルバムみたいなハイ・クォリティーのアルバムが作れることが素晴らしい。
ポール・マッカートニーのファンであり続けられる理由がここにある、と思った。


posted by Jash
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